
ドール服における無駄と観念。のお話。
ドールの服を縫製続けて10数年。
ニュークラシックなスタイルをモットーにしてます。
ゴテゴテさせない、極力無駄を省く。品のある素材をシンプルに仕上げつつ、一番肝心な’個性’を出さなければならない。
毎回かなり悩ましい。
無駄を省く。しかし無駄とは人によって観念が異なり、そしてとても贅沢な代物ですよね。
ドール服ではピンタックを1本多くするか、少なくするか。
ピンタックの数が多ければ良いというわけでもなく少ないからこそ全体の雰囲気がハマることもあります。
レースもただ使えば良いというわけでもなくゴワゴワの太めを使うことが良い雰囲気になることもあれば細くて薄いのが良い時もあります。
どれが無駄でどれが無駄でないのか。
販売品だと特に色。
自分好みに合わせれば良いというわけでもないのが悩ましいところです。
完成品ドレスは定番の色、流行りの色、自分好みの色など3-4色揃えることが多いです。
色の組み合わせやバランスなど考えることはとても楽しい時間。
自分好みの色はたいてい人気薄。
ハンドメイドに限りませんが’あるある’ですね。
今回はこの色を推したいのだな。と理解してピンポイントでその色をコレクションに加えてくださる方がいるのはとても嬉しいです。
ドール服が無駄と思われないように購入された方の心の安らぎになるよう、これからも様々な無駄について勉強しなければ。